スーシェフ"Yoshie"のひとりごと。

カルボナーラは生クリームなしで作るのが本場流!卵の火入れも解説!

こんにちは!パスタソースキッチンのスーシェフYoshieです。 みんな大好きカルボナーラ。生クリームを使ったクリーミーなものから、生クリームなしで作る卵の濃厚なものまで、いろいろなレシピがありますよね。でも本場のカルボナーラって一体どんなものなの?卵の火入れってなにが正解なの?といった疑問について解説していきます!   本場のカルボナーラとは カルボナーラの由来 実はカルボナーラの由来は諸説あり、はっきりとわかっていません。ただ、第二次世界大戦以降に登場したローマの料理で、パスタの中では意外にも比較的、歴史は浅いです。イタリア語で「炭」を意味するcarbonaioが語源で、炭焼き職人の手についた炭を黒胡椒に見立てたという説や、19世紀の秘密結社「カルボナリ(炭焼き党)」との関連を指摘する説、あとは第二次大戦後にローマを占領したアメリカ軍が、災害支援物資で大量に配られた卵とベーコンで作って欲しいとオーダーして生まれた、という説もあり、真実は謎に包まれています。。。     胡椒がアクセント!炭焼き職人のパスタ 別名 「炭焼き職人」のパスタと言われるように、卵と同じくらい欠かせない存在感を放っているのが、炭に例えられている黒胡椒。 「ミニョネット」と呼ばれる、粒のコショウを荒く潰して作る粗挽き胡椒を、あえて使うこともあります。粉末胡椒ではなく、挽きたての粗挽き胡椒を使うことで、一段本場の味に近づけます!   本場のカルボナーラの材料は? ローマの料理と言われているカルボナーラ。本場で使われる材料としては次のものがよく挙げられます。 ・卵・パンチェッタ(塩漬けの豚バラ肉)またはグアンチャーレ(塩漬けの豚頬肉)・ペコリーノロマーノ・黒胡椒 ・卵卵は全卵派か濃厚好きな卵黄派に分かれるようですが、全卵で作るレシピの方が多いように思います。個人的には卵白ならではのおいしさも楽しめる全卵がおすすめ。   ・パンチェッタまたはグアンチャーレ日本ではベーコンで代用することが多いですが、本場からすると実は邪道。脂の多い部位を使うのがポイントで、この脂のコクがカルボナーラの味を一層引き立てます。 ・ペコリーノ・ロマーノイタリア・ローマを代表する羊の乳を使ったチーズで、塩気が強いのが特徴。カルボナーラでペコリーノを抜くことなかれ!本場でもパルミジャーノ・レッジャーノを混ぜて作りますが、完全に他のチーズで代用することはありません。 ・黒胡椒「炭焼き職人」の由来である、炭に見立てた黒胡椒。途中に混ぜるだけでなく、仕上げに上から挽きたての香り高い胡椒を塗すのが、本場流カルボナーラの醍醐味です! 生クリームあり派?なし派? 本場では生クリームは使わない? カルボナーラは卵を楽しむパスタ。程よい火加減のトロッとした卵で作るのが美味しさです。生クリームを使うと、卵へ火が入りすぎでボソボソになるのを防ぐことができ作りやすい!ですが卵が霞んでしまうので本場では生クリームを使いません。 日本で生クリーム入りが多いのは? 第二次大戦後にローマを占領したアメリカ軍にカルボナーラを振る舞っていたイタリア人。効率よく振る舞えるように生クリームを加えてアレンジしたのがアメリカに伝わりました。そして日本へは、アメリカを通して生クリーム入りのアレンジカルボナーラが伝わったとされています。   おいしさの秘密は卵の火入れにあり なぜ失敗するとボソボソになってしまうのか ボソボソの原因はズバリ、火の入りすぎです!お家で作るときは、火を止めたフライパンの余熱やアツアツすぎるベーコンなどで火が入りすぎてしまうことが多いんじゃないでしょうか。かといって、火の入っていない生の卵を使っても美味しくありません。  ...

松阪牛といえばすき焼き?ステーキや焼肉も絶品!おすすめの部位を解説!

  こんにちは!パスタソースキッチンスーシェフのYoshieです!   皆さんは松阪牛について、どんなことを知っていますか? たまに「まつさかぎゅう」と紹介すると「まつさかうし、が正式名称ですよ!!」と言われることもありますが、、、(松阪牛あるある。笑)実際は「まつさかぎゅう」でもどちらも正解です。 (※松阪牛協議会より)それより、本当によく見かける間違いは「松坂牛」や「まつざかぎゅう」。「坂」じゃなくて「阪」、読み方も「さか」なんですよ〜!そんな名前にまで地元民がこだわるほどの、三重県が誇るブランド肉「松阪牛」!ということで今日は、松阪牛の美味しさの理由から、代表的な食べ方「すき焼き」「ステーキ」「焼肉」を最大限に楽しむオススメの部位までご紹介していきます!     松阪市にはいろんなところに牛の銅像があります   もくじ 松阪牛ってどんな肉?・三重県が誇るブランド牛松阪牛っておいしいの?・松阪牛は「肉の芸術品」・上質な脂で美味しいヘルシー!食べ方別!おすすめ部位を解説。・有名店も立ち並ぶ定番の食べ方「すき焼き」・霜降り肉といえば「ステーキ」・気軽に楽しめる「焼肉」ワンランク上の「特産」松阪牛を楽しもう・松阪牛とのちがい・「特産松阪牛」は究極のエイジングビーフ・新しい松阪牛の楽しみ方をご紹介! まとめ 松阪牛ってどんな肉? 三重県が誇るブランド牛 松阪牛は、神戸ビーフ・近江牛(または米沢牛)に並ぶ、「日本三大和牛」です。次の4つの条件を全て満たしているものと定義されています。・黒毛和種、未経産(子牛を産んでいない)の雌牛であること  ・生後12ヶ月齢までに松阪生産区域に導入され、生産区域内での移動に限られていること・三重県内の松阪市を中心とした旧22市町村で最長・最終肥育されていること・松阪牛個体識別管理システム(生産から出荷まで管理するシステム)に登録されていること   松阪牛の特徴的な条件に「個体識別管理システム」があります。どこで生まれて、どんな生産者さんにどうやって育てられたのか、餌の飼料から生産・出荷情報まで明確に管理されています。美味しいだけでなく、安全・安心に松阪牛を楽しむことができるんですね!     松阪牛っておいしいの? 松阪牛は「肉の芸術品」 思わず見惚れてしまうほどの、きめ細かい霜降り。。。そこから松阪牛は「肉の芸術品」と称されています!   この霜降りの良さは、味はもちろん「香りの良さ」に大きく影響します。美味しさには香りの大きな役割は欠かせません! 松阪牛は「甘くコクがる上品な和牛香」を特徴としています。この和牛香はなんと熱を加えて初めて感じられるのです!これは研究もされていて、薄い食塩水に和牛肉を入れて80℃で2分間加熱すると、和牛香を最も強く感じられるという結果があります。松阪牛が焼肉やステーキだけでなく、「すき焼き」として人気なのも納得ですね!   上質な脂で、美味しいヘルシー! 和牛は輸入牛やその他の品種に比べ、「不飽和脂肪酸」の比率が多いと言われます。 脂肪には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、「不飽和脂肪酸」は融点(脂肪が溶け出す温度)がより低いため、口に含むと脂が溶けて口当たりが良くなります。しかも、松阪牛は一般的な和牛より、豊富に「不飽和脂肪酸」を含んでいます。だから松阪牛は、口で溶けるまろやかな食感になっているのですね!  ...