こんにちは!パスタソースキッチンのキッチン担当のヨスエです。
皆さんはラザニアを食べたことはありますか?昔よりもスーパーでも簡単に手に入るようになって、親しまれるイタリア料理の1つになってきているラザニア。でもグラタンとの違いって何?というくらい、何が本当のラザニアなのか知らない方も多いはず。
今回はラザニアの起源から、本場イタリアでどう楽しまれているかについて紹介していきます!
ラザニアとは?
ラザニアの意味
ラザニアは、グラタンのように料理名と思われがちですが、もともとは手打ちパスタを代表する、シート状になったパスタのことを指します。
この広く平たいパスタシートであるラザニアを使用して、層にして重ね焼きにしていきます。この層状に積み上げたパスタの間に、ミートソースやホワイトソース、たっぷりのチーズを挟み、オーブンで焼き上げます。その濃厚な味わいと豪華な見た目から、特別な日の食卓にもよく登場します。
ラザニアの起源と歴史
ラザニアの起源はとても古く、古代ローマ時代にまでさかのぼります。
名前の由来は、ラテン語の「lasanum(ラサヌム)」からきており、これはローマ時代に使用されていた浅い料理用の鍋を指しています。
このラサヌムを使って作られていた料理が、時を経て「ラザニア」になっていったと言われています。
ラザニアとグラタンの違い
よく間違えやすいのが、ラザニアとグラタン。一見、見た目や中身が似ていますが、全く異なる料理です。
まずラザニアはパスタ生地を使うのが特徴で、トマトのソースやベシャメラ(ホワイトソース)で層を重ねることに重点が置かれます。
一方、グラタンはフランスが発祥の料理で、「鍋についたおこげ」という意味です。パスタやトマトソースが必ず使われるわけではなく、ベシャメラや具材を耐熱皿に盛り、チーズを乗せて焼く料理です。
あくまでラザニアは「重ね焼きパスタ」という、パスタ料理であり、グラタンはパスタではなくベシャメラが主となるオーブン料理です。
ラザニアの代表的な2大地域
古代ローマ時代から食べられているラザニアですが、現在の形に近いラザニアは中世イタリアで誕生し、特にエミリア・ロマーニャ地方とナポリで発展しました。
エミリア・ロマーニャ地方では肉を主役とした「ボローニャ風」、ナポリではリコッタチーズやミートボールを取り入れた「ナポリ風」が広まり、地域ごとの特徴が生まれました。
それぞれの地域ごとの特徴について説明していきます。
ボローニャ風ラザニア
ラグー・ボロニェーゼ
牛肉や豚肉を煮込んだ濃厚なミートソースが主役。
ベシャメラソース
滑らかでマイルドな味わいをプラス。
パスタ生地
ほうれん草を練り込んだ特別なパスタシートが使われることもあります。
ボローニャ風は、肉の旨味が引き立つクラシックな味わいが魅力です。日本で一般的に食べられているラザニアはこのボローニャ風が元になっていると言われています。
ナポリ風ラザニア
ナポリ風ラザニアは、南イタリアの豊かな伝統を反映したバリエーションです。特徴として、以下の食材が使われます
リコッタチーズ
濃厚でクリーミーな口当たりを提供。
ミートボール
小さな肉団子を挟む独特のスタイル。
ゆで卵
層に加えられることで、より贅沢感が増します。
ナポリ風ラザニアはカーニバルや特別な祝祭日の料理として親しまれています。
ラザニアでお祝いをしよう!
ラザニアはカーニバル料理
イタリアでは、ラザニアはカーニバルの代表的な料理の一つです。カーニバルとは、キリスト教の四旬節(断食期間)の前に行われるお祭りで、この期間中に贅沢な食事を楽しむ風習があります。その中でもラザニアは、豊かな食材をふんだんに使用する贅沢な料理として人気です。
カーニバルのラザニアの特徴
カーニバルに提供されるラザニアは通常よりも豪華です。豪華とされる特徴は大きく3つあります。
1.ソースやチーズがたっぷり使われ、ボリューム満点。
2.具材のバリエーションが豊富で、ミートボール、卵、モッツァレラチーズなどが追加されます。
3.見た目も華やかで、大皿で提供されることが多いです。
最後に
ラザニアは、イタリア料理の中でも特に歴史が深いパスタ料理で、地域でそれぞれに特徴がある料理でした。具材だけでも大きく変わり、その豪華な味わいと特別感から、食卓を華やかに変えてくれます。
家族や友人と一緒にラザニアを囲み、特別な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?