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「パスタを囲むジャーナル」

blog版

 

クラフトパスタソース専門店がお送りする

日常の食卓にコクを出すためのジャーナル。

 

こんにちは!パスタソースキッチンのキッチン担当のヨスエです。

今回は、ディアボラ風チキンについて、一体どんなものなのかについての説明とその魅力である皮パリの作り方について解説していきます!

 

 

ディアボラ風チキンって知ってる?

ディアボラ風チキン(Pollo alla Diavola)はイタリア発祥の鶏肉を使った料理です。イタリアの中でも中部地域発祥の伝統的な肉料理とされており、トスカーナ州のインプルネータという町で生まれたと言われています。ちなみにこの地域では、鶏肉と同じ方法で鳩を調理することもあります。

 

   

ディアボラ風とは悪魔風のこと

この「ディアボラ(diavola)」は「悪魔」という意味で、「悪魔風」と訳されたりします。諸説ありますが、有名なものとして大きく3つの由来があります。

 

由来1:マントを広げた悪魔に似ているから

基本的に、ディアボラチキンは丸鶏を1枚開きにして作ります。

この手を広げた姿が、マントを広げた悪魔の形に似ていることから悪魔風と名付けられたとされています。

 

 

由来2:悪魔を火炙りにしているように見えるから

ディアボラチキンは強火で豪快に焼き上げることで美味しさを引き立てます。

その焼いている様子が悪魔を火炙りにしている様子に見えることから名付けられたとされています。

 

由来3:悪魔的なスパイスの辛さと刺激の強さの味付けが特徴だから

ディアボラ風チキンは色々な味付けで楽しまれており、唐辛子やにんにくなどのスパイシーな味わいのソースで食べることもあります。このピリッとした辛さが悪魔的と例えられたのではないか、とされています。

 

日本でのディアボラ風チキンってどんなイメージ?

実はイタリアの発祥でありながら、日本でもディアボラ風やディアボロ風(スペイン語)という名前はよく使われています。日本におけるディアボラ風とはどんなイメージなのでしょうか。

 

香ばしいグリル料理

名前の由来から考えても、丸鶏のイメージがあるディアボラ風チキン。

でも日本で調べて出てくるレシピ多くは、鶏もも肉などを、皮パリパリに香ばしく焼き上げたものが書いていることが多いです。

皮をパリッと香ばしく焼き上げた鶏肉のグリル料理であることが、多くの人がイメージするディアボラ風チキンのようです。

 

レストランやピザチェーンのメニュー

有名なイタリアンレストランチェーンやピザチェーンにも登場するくらい人気のディアボラ風。

刻んだ玉ねぎのソースで仕上げられているものや、その再現レシピも多く出回っています。そのためディアボラ風チキンといえば、鶏肉のグリルだけではなく、玉ねぎのソースも含めた料理だと思っている方も多いかも知れません。

 

ピリ辛なスパイス料理

ディアボラ風はチキン以外にも、3つめの由来にあったような辛味のあるスパイシーな味付けの料理を表現する時にも使われます。

そのため、ディアボラ風と聞くとスパイシーな味付けが特徴の料理と連想されることもあるようです。

 

皮パリチキンを作るには?

どんな味付けにしたとしても、ディアボラ風チキンの最大の魅力は「皮のパリパリ感とジューシーさ」にあります。

皮の香ばしさを目指すあまり、火が入りすぎて身がパサパサ。皮の火入れにムラがあって、部分的にグニグニ。そんな失敗が起きてしまう、シンプルに思えて実は難しい鶏のグリル。ここでは、鶏もも肉を焼く時に「押さえるべきポイント」を紹介していきます。

 

 

まずは下準備から

火加減で調整するだけが料理人の腕ではありません。適切な下準備をすることで、美味しい料理が生まれます。

 

常温に戻す

そのためにまずは、常温に戻すこと。冷蔵庫から出してすぐの冷たい状態だと、中心に火が入るまでに外側が焼けすぎてパサパサになってしまいます。季節にもよりますが、焼き上げる1530分前には冷蔵庫から出しておきましょう。

 

塩を入れて置いておく

常温に戻す時に、一緒に塩コショウの味付けもしておきましょう。

塩をかけてすぐに焼き上げるよりも、10分以上寝かすことによって表面だけではなく、全体に塩が馴染みます。

 

火入れで変わるプロの味

最大のポイントである火入れの仕方。でもポイントさえ押さえれば、弱火で20分くらい放置するだけで簡単に仕上がります。

 

皮目から弱火でじっくり

「香ばしく」と聞くと、強火で豪快に焼き上げるイメージをする方も多いかもしれません。でも鶏肉をパリッとジューシーに仕上げるには、とにかく待つこと!弱火で皮をじっくり焼いていくことで、余分な脂が溶けていき、最後には香ばしく焼き上げることができます。

焼けてどんどん脂が出てくるので、最初にフライパンに入れる油はすこしだけにしましょう。

 

重しをして厚さを均一に

重い鍋の蓋など、鶏もも肉全体に重さがかかるものを上から置いて押さえましょう。これにより、皮がフライパンの表面に全面付くことで、焼けていないグニグニの皮ができてしまうのを防げます。

 

最後の仕上げはサクッと

弱火のまま、重しをして火を入れ続け、9割くらい火が入ったと思ったら最後の仕上げです。

一気に強火にして、皮がパリッとしているのを確認したら、裏返して約1〜2分、反対側の火入れをします。

ひっくり返さずに蓋をして蒸すレシピもありますが、せっかくの皮パリがふやけてしまうので要注意。

火が入っていることを確認してOKなら完成です!

 

 

 

最後に

お家でディアボラ風チキンを簡単に作るために、今回は鶏もも肉での作り方を解説しました。ポイントさえ押さえれば、鶏もも肉は柔らかくてジューシーになりやすく、作りやすいです。

ただし、本場のように丸鶏で作るのが実はオススメ。様々な部位が楽しめますし、熱がゆっくりと全体に伝わっていくために、焼きすぎたりパサパサになってしまうことなくジューシーに仕上がります。

鶏もも肉だけでなく、丸鶏もぜひ挑戦してみてください!

 

 

ヨスエ

本文書に記載されたコンテンツ(写真、文章など)の無断転載を禁止します。当ブログ内に掲載している内容は、当社独自の理論やレシピを踏まえ、専門書を文献として記載しています。

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