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「パスタを囲むジャーナル」

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クラフトパスタソース専門店がお送りする

日常の食卓にコクを出すためのジャーナル。

 ペペロンチーノ、トマトソース、ボロネーゼ、カルボナーラなど、さまざまなアレンジで楽しめるパスタ料理。そんなパスタ料理を美味しく仕上げるには、パスタの茹で方が非常に重要です。この記事では、家庭でもお店のように美味しいパスタ料理を作れるように、パスタの茹で方のコツをご紹介します。

 

 

美味しいパスタの基本の茹で方

 準備するもの

・大きめの鍋

・スパゲティ(1人前:80g)

・水(1人前の場合:1L)

・塩(水1Lに対して10g)

 

 

 最適なお湯と塩の量

パスタを茹でる時の最適な塩の濃度は1%です。例えば、1ℓのお湯の場合は塩10g、2ℓのお湯の場合は塩20gとなります。


今まで「目分量でなんとなく塩を入れていた」という方も多いのではないでしょうか。実は、パスタを茹でる時に塩を入れるのには重要な意味があるのです。それは『パスタに塩味をつける』ということ。


基本的に、パスタは小麦粉と水のみで作られているため、塩分がなければパスタ自体にはほとんど味を感じません。塩を入れて茹でることで、小麦の風味を感じることができ、パスタソースと合わせても小麦本来の美味しさを感じることができます。

 

 最適な茹で時間

パスタの最適な茹で時間は、麺の太さや形、季節や湿度によっても異なります。茹で上がりの時間が近づいてきたら、一本すくって味見をしてみましょう。そして、好みの硬さに仕上がっているか、確認をしてください。


茹で時間は、パスタのパッケージに表示されている時間より±3分ほど誤差が発生することがあります。表示されている規定時間はあくまで目安にして、自分の好みかどうか味見をして確かめるのが一番良いです。日本人はアルデンテにこだわり過ぎるところがありますが、お米も固めが好きな人と柔らかめが好きな人がいるように、イタリア人も自分の好みに合わせてパスタを茹でます。ぜひ、自分の好みの固さを見つけて楽しんでみてください。


 

 茹で方のコツ

パスタを茹でる時は、以下のことに注意すると美味しく茹で上げることができます。

 

1 鍋に放射線状に入れる

沸騰した鍋にパスタを入れる時、放射線状に広げて入れることで、パスタ同士がくっつくのを防ぐことができます。


2 お湯は沸騰した状態を保つ

火力が弱いと鍋の底にパスタが沈み、パスタ同士がくっついてしまったり、表面の小麦がねっとりしたりしてしまいます。一方で火力が強すぎてグツグツ沸騰している状態では、パスタ表面の小麦が剥がれてしまい、パスタ本来の美味しさを失ってしまいます。ポコポコと沸き立つくらいの湯加減で茹で上げるのがポイントです。


3 ときどき箸でかき混ぜる

鍋にパスタを入れた後は放置するのではなく、全体をかき混ぜてパスタがくっつかないようにしましょう。ロングパスタは、最初の1分間はしっかりと混ぜます。ショートパスタはくっつきやすいので、茹で上がるまで定期的に混ぜながら茹で上げます。パスタが鍋の中でゆらゆらと揺れているような状態にするのが理想的です。

 

蝶々型のパスタ「ファルファッレ」は特に、かき混ぜないと真ん中の部分が固くなってしまいます。

ファルファッレで楽しむ「ポルチーニクリーム」


4 差し水をしない

鍋からお湯が吹きこぼれそうになっても、お湯の温度を下げるために差し水をしてはいけません。差し水をしてしまうとお湯の温度が急に下がるので、パスタの表面がベタついたり、舌触りが悪くなったりする原因となります。また、ポコポコと沸き立つ火加減なら吹きこぼれることはありません。


5 水にさらさない

茹で上がったら、ざるにあげてお湯を切り、あらかじめ用意したソースと素早く絡めます。水にさらしてしまうと、パスタ自体が水っぽくなってしまい、ソースと味が絡みにくくなるので注意してください。


6 茹でた後に塩分、水分、油分を調整する

パスタを茹であげたあとは麺が伸びないよう焦ってしまいがちですが、慌てずしっかりとパスタを完成させましょう。この最後の瞬間が、パスタの美味しさを左右する一番のポイントです。最後に調整するのは、塩分、水分(あらかじめ少しだけお湯を沸かしておくと便利)、油分(エクストラヴァージンオリーブオイル)です。茹で汁で調整しようとすると、同時に塩分と水分2つの調整になり難易度が上がるので、調整に慣れてきたら茹で汁を使うようにしましょう。

 

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パスタの種類ごとの茹で方のコツ

 ショートパスタ

ペンネやリガトーニなどのショートパスタは、短いので鍋に沈んでくっつきやすいため、お湯に入れたらすぐに箸でかき混ぜましょう。パスタの形状によっては中に水分が残りやすいものもあるので、ざるでしっかりお湯を切るようにしてください。

冷製パスタ

冷製パスタを作る場合は、パスタを茹でた後に水でしめる必要があります。冷やすとパスタがしまって硬くなるため、好みのパスタの茹で加減より少し柔らかめに茹で上げます。


冷やす時は、ざるにパスタをあげ、氷水につけて急速に冷やして粗熱を取ります。その際に冷やしすぎて硬くならないように注意しましょう。冷やした後は、水っぽくならないようにペーパータオルなどでしっかり水気を切ると、ソースの味が薄くならずに美味しくお召し上がりいただけます。


生麺

生麺は製造時に生地を乾燥させないため、乾麺と比べて食感がモチモチとしているものが多いです。しかしこのモチモチ感は、日本ならではのものです。日本でうどんなどを作る時に使われる押し出し式の製麺機が、イタリアでは生パスタを作る時に使われます。手打ち式はモチモチとした食感になりお好きな方も多いと思いますが、イタリア本来の味わいを楽しむなら断然押し出し式がおすすめです。全く味が違うので、一度試してみてください。


麺が生の状態なので、通常は1~3分程度の短時間で茹で上がります。しかし、水分が多く柔らかいことから、くっつきやすいので注意が必要です。生麺は丸められて売られていることが多いですが、そのまま茹でてしまうとくっつきやすいため、あらかじめ表面の打ち粉を払い落としてパスタをほぐしておくようにしましょう。お湯にパスタを入れたら、乾麺を茹でる時よりも多い回数ゆっくりと箸でかき混ぜて、くっつかないようにします。

 

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 平麺

フェットチーネやタリアテッレなどの平麺はパスタ同士がくっつきやすいですが、むやみにほぐそうとすると切れやすいので注意して扱いましょう。パスタを入れてから1〜2分後に、少しやわらかくなってから箸などで念入りにゆっくりとほぐします。

 

 パスタの茹で加減の種類

パスタの茹で加減にはいくつか種類があります。好みの茹で加減を知ってパスタを茹でることで、さらに美味しくパスタ料理を楽しみましょう。

 

 アルデンテ

アルデンテ(al dente)とは、イタリア語で「歯ごたえが残る」ということを意味しており、パスタに芯が残っておりコシがある状態の茹で加減を指します。パスタに芯が残った状態でお湯からあげることで、その後も余熱で火が通り続けるので、ソースと絡めて盛り付けた頃にはちょうどよい食べごろの硬さになります。

 

 ベンコッティ

ベンコッティ(ben cotti)とは、イタリア語で「よく火が通っている」ということを意味しています。日本では、一般的に「パスタはアルデンテの状態が美味しい」とされていますが、パスタの本場イタリアでは、家庭によってアルデンテやベンコッティなど、個々の好みの茹で加減でパスタを茹でます。

 

 

コツを知って美味しくパスタを茹でよう

最適な茹で時間や茹でる時のちょっとしたコツを知ることで、家庭でも美味しくパスタを調理することができます。パスタの茹で方を工夫しながら、さまざまなアレンジのパスタ料理を楽しんでみてください。

 

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麗子石川

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